1500人を動員する男子校のタカラヅカ!?
――東海高校・中学校 「カヅラカタ歌劇団」を知ってますか?
※これはPR記事です
まずはこちらをご覧ください。
(名古屋工学院専門学校 公式YouTubeより)
舞台に注がれる照明の光の中で、煌びやかなオーラを放つ男役は華麗なダンスやアクションを披露し、
清楚なドレスに身を包んだ娘役はハイトーンのテノールを響かせる——
宝塚歌劇って華やかでイイですよね~♪
あれ?
これもしかして男性なんじゃない……!?
そう、この宝塚“風”歌劇を演じているのは、
なんと男子校の生徒たちなのです。
愛知県にある東海高校・中学校の演劇部——
彼らの名は、『カヅラカタ歌劇団』!
【本気すぎる!男子校版タカラヅカ】
“宝塚歌劇団のパロディ”かと思いきや、
いやいや、彼らのホンモノ志向に驚くこと間違いなし!
公演にあたっては、ダンス・歌・メイクなど専門分野の外部の先生が本格指導を行い、オーケストラ部が迫力の生演奏。
周辺の専門学校の生徒たちによるプロ顔負けのスタッフワークも導入されているんです。
(※最初のYoutube映像も、このカヅラカタ歌劇団の舞台技術(映像・音響・照明・舞台)を全面的に担当する、名古屋工学院専門学校映像音響科によるものです)
最近では、なんとセットに代わる「プロジェクション・マッピング」まで活用されていて、ビックリです!
そして『すみれ会』を結成するお母さんたちも息子とペアを組み、公演時の丁寧なメイクや早着替えなどを“母の愛情”でサポートをしてくれています。
現在、『カヅラカタ歌劇団』は春の「新人公演」と、秋の「本公演」という年間2公演(それぞれ2ステージ)を開催。
名古屋工学院専門学校の公式YouTubeチャンネルから、本公演のダイジェストが観られます。
その本格的な公演は毎公演の定員1500席が満席になるほどの人気に。チケットも抽選制です。
発足から20年。彼ら『カヅラカタ歌劇団』は、観客を魅了し続けています。
そんな歌劇団のはじまりはなんと、「文化祭の企画」だったのです。
【それは文化祭の“出し物”から始まった】
そのはじまりは2003年——
多くの著名人を卒業生に持つ愛知の名門校、東海高校・中学校で、
この年の文化祭実行委員長でもあった生徒会長が悩んでいました。
「今年のステージでなにか盛り上がる出し物はできないか……」
その時ふと頭をよぎったのは、当時話題になっていた『ウォーターボーイズ』。
映画やドラマにもなった、あの男子高校生によるアーティスティックスイミングです。
これをヒントに自分たちだけのオリジナリティを求めたどりついたのが、
男子校で行うオール男性キャストの「宝塚歌劇団」というアイディアでした。
そして自分たちを、「タカラヅカ」を逆から読んで『カヅラカタ歌劇団』と名付けたのです。
文化祭当日まで半年を切っていましたが、「やる以上はおふざけのパロディにはしたくない」という決心のもと、
本物志向で猛練習。
本家・宝塚歌劇団を実際に観劇して研究し、ガラス張りの駅ビルを鏡にして群舞を練習したり、
当日朝までかかって場面転換の練習をしたり……。
さらに、もともとヅカファンだった彼らの母親たちはメイクや衣装作りを、
バレエの心得がある姉たちはダンス指導を買って出てくれました。
そうして迎えたカヅラカタ歌劇団の初公演『ベルサイユのばら ~アンドレ編』は大成功を収めました。
まだSNSもない時代に口コミで噂が拡散。
会場は1500人もの観客でいっぱいになり、外にも400人以上があふれかえるほどの大盛況となったのです。
【多くの人の胸をアツくする、カヅラカタ歌劇団の青春】
伝説となったこの2003年の文化祭以来、後輩たちが“伝説を伝統に”という精神を受け継ぎ、カヅラカタ歌劇団は成長を続けました。
そして現在では、卒業後には声楽家として海外へはばたいたり、2.5次元舞台などで俳優として活躍するOBを輩出するほどになったのです。
こうした彼らの物語は2012年にTBS系で『ハイスクール歌劇団☆男組』としてドラマ化され、さらに舞台にもなって天王洲銀河劇場で上演されました。
また、中村世子さんの漫画『レビュダン!』(講談社)のモデルにもなっています。
【“劇アツ”男子校ドキュメント『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』】
そして先日2022年7月に駒草出版より
『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』(鈴木 隆祐 著)が発刊されました。
著者の鈴木氏はカヅラカタ歌劇団に足掛け5年に渡って密着。
この本ではフィクションではなく、ドキュメントとして、
よりリアルな、ありのままの彼らの姿をこの本で描こうとします。
そして、なぜカヅラカタ歌劇団がこんなにも多くの人々を熱狂させ続けるのか?――その人気の秘密に迫りつつ、
コロナ禍となった激動の2021年の彼らの青春をも目撃することになります。
団員たちの日々の努力だけでなく、顧問の先生方や家族、舞台演出・衣装・パンフレット製作など舞台裏を支える
すべての人びとの姿を丹念に描いた渾身の一冊です。
カヅラカタ歌劇団の公演を実際に観る前・観た後に読むのもまたいいですよね。
鈴木 隆祐
1966年長野県生まれ。法政大学文学部在学中より、出版社で雑誌編集に従事。その後、フリーに。教育・ビジネス分野に造詣が深く、著名な起業家との共著も多い。また、食べ歩きを密かなライフワークとする。
『名門高校人脈』(光文社新書)、『全国創業者列伝』(双葉新書)、『東京B級グルメ放浪記』(光文社知恵の森文庫)、『リーダーになる勇気』(共著・日本実業出版社)、『コピーライターほぼ全史』(日本経済新聞出版)、『転職思考で生き抜く』(日経BP社)など著書多数
書誌データ
『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』
鈴木 隆祐 著
2022年7月1日 発売
四六判/並製 272頁
ISBN:978-4-909646-57-6
定価:1,760円(税込)
発行元:駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部)
さぁここまで読んで、カヅラカタ歌劇団が気になったあなた!
今年度の公演日程などはこちらの公式ブログからチェックできますよ!
(※ちなみに2022年:第20期 秋の本公演 ミュージカル・ゴシック「ポーの一族」は10月8日土曜日開催予定です)
団員たち、そして彼らを支える人々の舞台にかける情熱を感じてください!