4月23日は『子ども読書の日』、そして『サン・ジョルディの日』。ってなにそれ……?
昨年2019年末から、本屋に貼ってあるこんなポスターがTwitterで話題になりました。
ほんまくらぶ.com @honyanohomma さん、絵本カフェ Mébaé(めばえ) @ehoncafe_Mebae さん、このたびはご紹介ありがとうございます。おかげさまでたくさんの反響を頂いております!
本好きポスターはセットの拡材ですが、こちらよりPDFをダウンロードしてお使いいただけます。https://t.co/PpbWKv70hV pic.twitter.com/r7F5AZNGj4
— 絵本館 (@ehonkan) December 10, 2019
子どもを本好きにするには……
(1)本代としておこづかいをわたす。
(2)子どもといっしょに本屋に行く。
(3)親も子どもも自由に本をえらぶ。
(4)子どもがどんな本をえらんでもけっしてもんくを言わない。
(5)そして買ってかえる。
(絵本館ポスターより)
これを作ったのは、「絵本館」という出版社さん。
子どもの “本離れ” が叫ばれている昨今、この5つの条件ってすごく大事ですよね。
ネットでは「特に(4)が大事」との意見が多いみたい。
結局、「こういうのを読ませたい」という、親の好みの押しつけになってはいけません。
子どもが「自分から読みたいと思って選んだ本」でなくては意味がないですからね。
また「対象年齢」を気にしすぎるのもよろしくないそうで。
ちょっと年齢層が高めの本でも、「そんなの読めるなんてすごいね」とほめてあげるのが良いんだそうですよ。
子どもに読書の楽しみを
新型コロナの「おこもり生活」の中で、「読書」が見直されつつありますが、
そんな4月の23日は『子ども読書の日』、
そして4月23日~5月12日までは『こどもの読書週間』なんですよ。
実はこれ、2001年に公布された
『子どもの読書活動の推進に関する法律』に基づくものなんですって。
そんな法律があるって知ってました?
そしてこの期間には、子どもの読書を促進する意味もあって、
5000円相当の割引または図書カード贈呈となる『春の書店くじ』
も開催されます(4月いっぱいまで)。
せっかくだからたくさん買ってあげようって思っちゃいますよね。
そう、『こども読書の日』や『こどもの読書週間』は、
子どもたち本人だけでなく、
“「子どもの読書の大切さ」を、大人も考えてください” という取り組みでもあるんですね。
OECD(経済協力開発機構)の「生徒の学習到達度調査」(2018)によれば、
「新聞、フィクション、ノンフィクション、コミックのいずれも、よく読む生徒の読解力の得点が高い」
とのこと。
いい本をたくさん読んで、豊かな読解力や感受性を身につけてもらいたいですね。
孤立無援!「サン・ジョルディの日」とは…?
この4月23日ですが、世界的には、大人も子ども問わない、
『世界 本の日』とされています。
1995年11月のユネスコ総会にて宣言されたもので、
本のすばらしさを改めて認識し、親近感も持ってもらおうという日なんです。
でもこれ、もともとは、
の習慣にちなんでいるんですって。
ん?なにそれ?
……ことイベントに関してはそのアクティブさをいかんなく発揮している昨今の日本において、残念ながらあまり日の目を見ていないような(汗)
この『サン・ジョルディの日』、何をする日かと言われると、
「親しい人に本や花を贈る日」。
う~ん、ちょっと流行らなさそうな感がすごいです(※個人的感想ですw)
その昔、スペインはカタルーニャ地方において、
ドラゴンの生贄にされる王女を救出した
キリスト教の守護聖人・「サン・ジョルディ」は、
倒したドラゴンの血だまりに咲いた可憐なバラを彼女にプレゼントしたそうな。
時代は進み、
『ドン・キホーテ』の著者として知られるスペインの文豪・セルバンテスが同じく4月23日に死去。
シェークスピアの命日も4月23日なんだそうで。
こうした歴史的な出来事から象徴される、「花」「贈る」「本」が組み合わされ、現在の風習として定着したとされています。
本場スペインでは街中でバラと本、そしてスイーツなどが盛大に売り出され、人々がプレゼントをしあいます。
本の挿絵の展覧会が博物館で開催されたり、図書館などでは朗読会などのイベントも行われるんだそう。
しかし残念ながら、日本における知名度はあまり芳しくありません。
花はともかく、本のプレゼントは手間も暇もかかってしまう。
選定には気を遣うし、そもそも、贈る相手が読書好きでなければ通用しません。
甘いものが苦手でない限り、ある程度通用してくれる、バレンタインのようにはいかないんですね。
そこで、筆者(『ヒットの潮流』班)は、「サン・ジョルディの日」のプレゼントとして、
「ブックカバー」なんかを推奨してみたいと思います。
たいして読書好きじゃない人であっても、もし、ちょっとオシャレなブックカバーをプレゼントされたら
「なんだか本でも買っちゃおっかなー」と、
にわかにワクワクして、仕事帰りに駅ナカの書店なんかにふらっと入ってしまうもの。そんなものです。
でも、そんなものがぽつぽつ散見されるようになったら、それはそれで結構ステキな光景だとも思います。
4月23日は「サン・ジョルディの日」。
日本ではあまり目立たないイベントですが、自宅にいることが多くなる今年は、恋人や家族、親しい人に本や花を贈って、日頃の感謝を伝えてみたらいかがでしょう。
ライター。俳優や放送作家、ラジオパーソナリティ(かわさきFM『平成POPオヤジーズ』放送中)としても活動。
『ヒットの潮流』班
当サイト『ダンラク』の運営会社・株式会社ダンク内のトレンドリサーチチーム