“性”と“生”の多様性を祝う『東京レインボープライド2019』
『東京レインボープライド』(以下TRP)って、ご存じですか?
日本最大のセクシャルマイノリティ(以下LGBTQ)イベントで、ゴールデンウィークに合わせて今年の『 東京レインボープライド2019』は4月28・29日に代々木公園で開催。代々木公園にレインボーフラッグが掲げられました。
「LGBTQIA」の略でセクシャルマイノリティの総称(短くLGBTまたはクイアとも)として使用されています。
「L」-レズビアン(女性同性愛者)
「G」-ゲイ(男性同性愛者)
「B」-バイセクシュアル(両性愛者)
「T」-トランスジェンダー(生まれ持った体の性と性自認が一致しない人、性別越境者)
「Q」-クエスチョニング(性自認・性的指向・社会的な性が確立できず自問している人)
※もっと詳しく知りたい方はTRP ONLINE LGBTQ+用語講座(https://tokyorainbowpride.com/magazine/lgbtqcourse/10419/)へ
そのきっかけは50年前。LGBTQの当事者たちが世界中で声を上げる発端となった「ストーンウォールの反乱」*から始まりました。日本でも1994年8月に国内初のパレードが東京にて行われ、変遷を重ねながら『“性”と“生”の多様性を祝福するイベント』として規模を大きくしてきました。そして現在では国内外問わないレインボーな参加者であふれる、華やかな大イベントとなったのです。
NYのゲイバーで摘発が行われたことで、抑圧されていた人々が声を上げ、暴動となった。
これまでの参加者は、2012年の約5千人から、2019年には約20万人と、およそ40倍に増えました。SNSやメディアでの取り上げ、TRPのように当事者や支援者が一丸となって発信を行ってきたことで、認知度が上がってきた証拠です。
そして2019年、パレードのみの参加者だけでも過去最大の10,915人!
28日の午後から始まるパレードは、全員が様々なプラカードや旗を掲げ、思い思いの服装をしていました。唯一共通していたことは全員が笑顔で手を振ってくれたということ。「ハッピープライド!」とフレンドリーにハイタッチしてもらうと自分もパレード参加者になったようで、ほかのイベントとはまた違った楽しみ方を発見できます。
ただ、行ってみようと思っても「LGBTQってなんだ?」という疑問がある方も多いだろうし、純粋に楽しめるのか不安かもしれません。けれどもこのイベントは、そんな疑問はあまり気になりませんでした。
入口でパネルディスカッションがあったり、配布されるパンフレットにも用語などの説明があったからです。ちなみに筆者は民泊アプリのブースにて、九州から来たという、同性で子育てをしている女性たちに誘われて、お子さんと一緒に食事をしながら楽しくTRPを巡りました。
TRPの運営側は明るく盛り上げ上手で、ブーススタッフも笑顔で面白い企画をこれでもかと打ち出してきています。まさに多様性という言葉がぴったりであり、並ぶブースがもはやなんでもござれ。
飲食ブースはもちろんのこと、似顔絵やアーチェリー、男女問わずメイクアップできるブースに、就職情報、各企業の取り組み、大学サークル主体の広報誌。中には自治体ブースやニュースでも取り上げられた同性婚に関する訴訟の紹介や、棺に寝そべり写真撮影の入棺体験。本当に揺りかごから墓場までという多種多様なブースは丸二日あっても回りきれないほど。
野外ステージではりゅうちぇるさん、青山テルマさん、LGBTQ当事者だけで結成されたグループ、ドラァグクイーンなどのライブやショーもあり、会場全体は熱気に包みこまれていました。
エンターテインメント面で充実しながらも、時事問題まで盛り込んだイベントというのは全国でも珍しいですよね。以前は休止期間をはさんだりもしたようですが、現在は毎年開催されます。
2020年はどんなTRPになるのか、あなたにもぜひ足を運んで確かめてみていただきたいです。
くわしい情報はコチラをチェック!
東京レインボープライド公式HP(https://tokyorainbowpride.com/)
【写真協力】
足湯CAFE&BARどん浴(https://donyoku.dosl2018.net/)