商売繁盛! 招福万来! 伝統のお祭り「酉の市」に出かけて、縁起熊手を手に入れよう!
みなさん「酉の市」(とりのいち)って聞いたことはありますか?
関東以外では知らないという方もいるのではないでしょうか。
神社を覗くと、こんなことになってるんですよ↓
酉の市と縁起熊手
「酉の市」とは、毎年11月の酉の日を祭日に定め、鷲神社(おおとりじんじゃ)または大鳥神社で開催される開運招福・商売繁盛を願うお祭りのことです。
飾り付けられた「縁起熊手」を売る多くの屋台が名物で、その熊手は「運をかっ込む、福をはき込む」縁起物として江戸時代から定着しています。
令和元年の酉の市は、11月8日、20日!
初日を「一の酉」、2番めを「二の酉」、3番めを「三の酉」といいます。
三の酉まである年は、火事が多いという俗信もあるようですね。
(2019年は二の酉まで。2020年は三の酉まであるんですって)
各地で行われていますが、首都圏では「三大酉の市」と呼ばれる三神社はその規模も大きく有名で、浅草の鷲神社(70万人~80万人)、新宿の花園神社(60万人以上)、府中の大國魂神社(数十万人)と多くの人でにぎわいます。
(※詳しくはこのページの最後のリンクをご覧ください)
午前0時から始まり、まるまる 24時間 開いているというのも行きやすいところです。
(だからって、飲みすぎには注意ですよ!)
縁起熊手を手に入れよう!
酉の市でのお目当ては 縁起熊手。
縁起熊手を並べる「熊手商」がなんと100店以上軒を連ねる市も多く、身長の倍以上の高さまでびっしりと並んだ熊手はまさに圧巻のひと言。大小さまざまな種類が並びます。
ひとつひとつの熊手が手作りで、そこにあしらわれている大判小判、七福神、おかめ、米俵、鶴亀鯛に松竹梅と縁起物はさまざま。
迫力ある大きなものになると、”縁起物の全部乗せ”みたいなものもあります。
最近はキャラクターものもあるようで、見て回るだけでも楽しいものです。
さて、実際に縁起熊手を買ってみましょう。
初めての熊手は、小ぶりのものからスタート。ここから毎年大きなものに買い替えていくのです。
気になる熊手を見つけたら、次は買値の交渉です。
「予算はいくら?」というようなことを、威勢よくかけてきます。
ひるみますが、ここで負けてはいけません!
熊手の売値を聞いて(最初は小ぶりなのでそんなにお高くはないでしょう)、そこからが値切りの交渉です。
もう一声! もう一声!!
「まけた!」と言わせることができれば「買った!」 ここで買値が決まります。
このようにして値引きされた売値ですが、支払う際には、交渉前の売値の額を渡して「おつりはいらないよ、祝儀で」というのが、昔からの “粋な” 買い方らしいです(諸説あり、最近はあまり見られなくなったようです)。
そして、買ったあとには、「よぉ―――――ッ!」という掛け声とともに、「手締め」と呼ばれる三本締めを行います。(行わない場合もあり)
「家内安全!商売繁盛!」と半纏姿の売り子さんが火打石や手拍子で縁起を担ぎ、最後は店と客がおたがいに「ありがとうございました!」と拍手で締めくくります。
あちこちで行われている威勢の良い手締めや値切りの様子、ご祝儀のやりとりなどを見て、「昔の江戸っ子たちもこうしていたんだな」と思うと感慨深くなります。
祭りの喧騒にひたるだけでももちろん楽しいですが、
この機会に、お近くの方は「商売繁盛、招福万来の縁起熊手」を手に入れてみてはいかがでしょうか。
大きな福をかき込んでくれるように表を正面に向け、高々と掲げて持ち帰りましょ♪
●浅草・鷲神社
酉の市の発祥ともいわれる浅草「鷲神社」。
すぐそばには長國寺もあり、「神社の酉の市」と「お寺の酉の市」を両方いっぺんに味わえてお得ですよ!
(鷲神社とともに、長國寺でも開催)
●新宿・花園神社
新宿「花園神社」の酉の市は、「見世物小屋」が出ることで有名。
観客はぎゅうぎゅう詰めで見るので、大きな熊手は見世物小屋を出た後に買うほうがよいでしょう。
(後ろの人が見えなくなりますので)
●府中・大國魂神社
大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)を武蔵国の守り神としてお祀りした府中「大國魂神社」。
毎年5月5日(祝日)を中心に行われる例大祭を舞台にした映画『くらやみ祭りの小川さん』でも、いま注目を浴びています。