夏だけじゃない!「冬のお祭り」にも参加してみよう♪
こたつに入ってゴロゴロするのも冬の醍醐味ですけど、「冬にしかないお祭り」を楽しんでみては?
そう、お祭りといえば夏のイメージが強いんですが、実は冬にも全国各地でお祭りが開催されているんです。
今回はそんな歴史的なお祭りから、ちょっと変わったお祭りまでズラリとご紹介します。
12月のお祭り
埼玉県秩父市「秩父夜祭」(12月)
「秩父夜祭(ちちぶよまつり)」は、毎年12月2日・3日に行われる秩父神社の例大祭。
日本三大曳山祭(京都祇園祭、飛騨高山祭)の一つとして知られていて、笠鉾2基(かさぼこ)、屋台4基がけん引されます。江戸時代から始まったこのお祭りは、平成28年(2016)に「秩父夜祭」を含む「山・鉾・屋台行事」の33件がユネスコ無形文化遺産に登録されています。
夜には花火も打ち上げられ、夜空に広がる色とりどりの花火と、ぼんぼりで灯された笠鉾と屋台が同時に見られるのが魅力です。
大阪府東大阪市「お笑い神事(注連縄掛神事)」(12月)
大阪府東大阪市にある牧岡神社では、12月23日(月)に「注連縄掛神事(しめかけしんじ)」というお祭りが行われます。
境内の注連縄(しめなわ)を新しいものにかえ、みんなで笑って新年を迎えようというということで、通称「お笑い神事」とも呼ばれています。神事を執行後、宮司の先導に続き「あっはっはー!」と3度笑った後、さらに参加者全員で20分間思う存分笑い続けるという少し変わった神事なんですよ。
神事以外にも、1分間笑い続けて誰が最もよい笑いっぷりかを競う「大笑い競べ(お笑いコンテスト)」や、笑いヨガなんていうものもあり、なんとも大阪らしいお祭りですね。
1月のお祭り
北九州市・井手浦「尻振り祭」(1月)
「尻振り祭(しりふりまつり)」は毎年1月8日に北九州市の井手浦公民館前広場で行われる行事だそうで、
長さ4m・高さ3mを超える藁製の大蛇を木に掲げ、宮司と保存会2人の計3人が弓矢や弊などをお尻に当てます。そして掛け声にあわせ左右に大きくお尻をフリフリと振ります。
なんでも大昔、大蛇を神様が退治した時にそのしっぽがこの地に落ちて跳ね回ったんだそう。するとその年は大豊作になったんですって。
これに由来して3人がお尻を大きく振るほど豊作になるとされ、観客も「もっと振れ!」と声を飛ばすんだとか。
長野県・野沢温泉村「道祖神祭り」(1月)
1993年12月に国の重要無形民俗文化財に指定されたこの「道祖神祭り(どうそじんまつり)」。
何がすごいって「火のついた松明や松の枝」で男たちがバッカンバッカン叩き合うんです!
高さ10数メートル、広さ8メートルもの巨大な「社殿」が作られ、一番下の社殿前では25歳の厄男が松の枝を手に構えます。
そして社殿の上には彼らを援護するために、「三夜講」という40~42歳の男衆30名ほどが陣取ります。
そこへ向かってくるのが、社殿に火を付けようとする村人たち・・・!!!!
火の粉が飛び交う中、1時間半もの激しい攻防戦が繰り広げられ、火傷や煙にやられる人も続出。
そして・・・
最終的には両者の手締めで火が入れられ、社殿が燃え上がります。
ちなみに、この攻防戦に参加できるのは村人のみですので、ご注意を。
2月のお祭り
山形県上山市「カセ鳥」(2月)
山形県上山市で毎年2月11日に開催される民俗行事なんですが、それがかなり変わっているようで・・・
「カッカッカーのカッカッカー」と歌い踊りながら市内を練り歩く神様の使者「カセ鳥(かせどり)」に、町の人々が冷た~い水を勢いよく浴びせ、商売繁盛や火伏せを祈願するんです。
この「カセ鳥」に扮するのは一般公募で集まった若者たちで、「ケンダイ」とよばれる藁蓑を身にまとっているのはいいものの、なんと中はさらし姿!(女性はシャツ着用)
2月の平均最低気温マイナス4度というただでさえ厳しい寒さの中、容赦なくバッチャバチャに冷水がぶっかけられる!
・・・大丈夫ですかね?
1896(明治29)年以降いったん途絶えてしまったのですが、1959(昭和34)年に、まさに63年の月日を経て見事復活!今後も長く続いていってほしいですね。
岩手県・黒石寺「蘇民祭」(2月)
そしてトリは、岩手県を中心に毎年2月に行われる、はだか祭り『蘇民祭(そみんさい)』。五穀豊穣・無病息災を願うお祭りです。その歴史は1000年を超え、国の選択無形民俗文化財にも指定。なかでも、メディアでも有名になった黒石寺の蘇民祭は日本最大級の凄さです。
夜10時から白いふんどし一丁に足袋・草履という姿で黒石寺を出発し、境内を3周、川の冷水を3回被ります。
そして11時半頃からは組まれた松の木の井桁に上って火の粉を浴びる「柴燈木登(ひたきのぼり)」。
クライマックスは、翌朝5時から繰り広げられる「蘇民袋」の争奪戦。
100人以上の裸の男たちが「ジャッソウ ジョヤサ」とかけ声をかけながら、おしくらまんじゅう状態で蘇民袋を奪い合い、最後まで袋を持っていた人が「取り主」に決まります。
このほかにも、
●見た目もユニークな千葉県・側高神社の「ひげなで祭」(1月)
●子づくりの祭!?奈良県・飛鳥坐神社の「おんだ祭」(2月)
●由来にゾッとする大阪府・野里住吉神社の「一夜官女祭り(いちやかんじょまつり)」(2月)
・・・などなど、面白いお祭りがいっぱい!
しっかり防寒対策して、あなたもお祭り見物に出かけてみてはいかが?
ライター。俳優や放送作家、ラジオパーソナリティ(かわさきFM『平成POPオヤジーズ』放送中)としても活動。
『ヒットの潮流』班
当サイト『ダンラク』の運営会社・株式会社ダンク内のトレンドリサーチチーム
※アイキャッチ画像は野沢温泉村「道祖神祭り」。野沢温泉観光協会フォトライブラリーより